駄文

駄文考察。養殖ゼットン編。
他のゼットンと養殖ゼットン(ゼッ豚)と呼ばれる二代目ゼットンについていろいろ考えてみた。
まず、能力的に。
手元に資料が無いので、確認できませんが、初代ゼットンは格闘でもウルトラマンを圧倒していた気がします。
他の能力は、瞬間移動、バリア、火球、そして、ゼットンファイナルビーム(FE3表記、波状光線とも呼ぶ)で、とくにファイナルビームは光線技に対して高い反撃力を持っています。また、バリアも相当硬い用で八つ裂き光輪も割れます。
まず、初代ゼットンの能力に関して、ネット上では諸説あるようで、可能性として挙げます。
一つ目に、単純な能力がウルトラマンより上という説。
二つ目は、対ウルトラマン用に育成されたという説。
そして、どちらでもあるという説。
とりあえず、個人的見解としてはこの三つが有力です。
第一の説、格闘能力は単純にウルトラマンより描写的に上のようです。ですが、ゼットンが、ウルトラマンより上の場合、科特隊の新兵器である無重力弾はやたら強力だったということになります。ウルトラマンの攻撃は効かなかったのに。
試作品のくせに……恐ろしい。同じく怪獣……というか敵を倒した兵器にライトンR30がありますが、単純にこれは相性の問題です。ライトンだけがキングジョーの装甲を破壊できるという設定なので。映画ウルトラマンゾフィーでは、話の尺上、ウルトラバックブリーカーで倒されるキングジョー哀れ。そう考えると、第二の説に通ずるのか、あるいは単純に人から繰り出される攻撃に対応できなかったのか(死角からの攻撃だった気もしますから)。

そこで、第二の説を考えます。光線技に対する反撃能力、バリアなどゼットンの防御能力はこのとき繰り出されたウルトラマンの技を弾き返しています。しかし、実弾に対する防御能力が設定されていなかったために、反重力弾は防げなかった。
こう考えると、一応筋は通りますし、ゼットン星人もウルトラマン打倒を考えていた可能性がありますので。

とりあえず、初代の戦闘を順を追ってみてみます。
ゼットン登場→ウルトラマン登場→ウルトラマンがキャッチリングを使用(キャッチリングの登場はこの一回のみ)→ゼットン、火球で回転しているウルトラマンの足元を狙う→ゼットンがキャッチリングを引きちぎる→ウルトラマン、反動(?)で倒れるもすぐに立ち直る→対峙→ゼットンが瞬間移動→ウルトラマンが八つ裂き光輪→バリアの前に八つ裂き光輪砕け散る→格闘戦→ウルトラマン圧倒される→スペシウム光線→吸収、跳ね返される→カラータイマーに直撃→ウルトラマン敗北
端折ってますが、こんなところかと。

キャッチリングは、初使用だったので、ゼットンがその攻撃を学習していたのかは知りませんが、引きちぎる前に火球を撃っているので、破られたのはそれも関係しているのでしょう。ウルトラマンが人間の知らないところで使っていて、それを学習したのか、火球攻撃の末弱まったキャッチリングを力で振りほどいたのか。恐らく、どちらかでしょう。

そう考えると、ゼットンの能力は対ウルトラマン向けな気がしますし、かといって力もかなりあるので、対ウルトラマン向けの強豪怪獣と考えることにします。

さて、本題の二代目に移ります。ゼットン星人ではなく、バット星人が育てたのが二代目で、単純な力ではウルトラマンを圧倒した初代よりも上らしいです。火球は放てますが、バリアもファイナルビームも使ってないので、能力的には分かりません。
一応、手先からのゼットンナパームと電撃があるようですが、完全に力押ししかしようとしてないように感じられます。つまり、バランスが悪い(初代ゼットンの防御力でさえ、倒されてしまったのにも関わらず)。
まぁ、ファイナルビームはどう足掻いたって、ウルトラハリケーンには使えそうにも無いのですが(空中へ回転投げされているため、防御の姿勢も思うようには取れない上、そこへスペシウム光線を食らわせられる)。
これを考えると、もしかしたらウルトラハリケーンゼットンのことを知っていた帰マンが、ゼットンとの戦いの最中、思いついてやった可能性が無いわけでもないですね。前々から温存していた可能性もありますが。

そう考えると、キャッチリングも実は新技でぶっつけ本番だったのかもしれません。で、技の練度が足りないためにゼットンに破られた、と。まぁ、これはこじつけですので放置します。

二代目ゼットンはバット星人とのタッグで二対一で帰マンに挑みますが、まず戦闘能力がろくに無いバット星人はあっさりやられてしまいます。で、ゼットンも結局持ち上げられて、空中へ回転しながら飛ばされ、スペシウムでやられます(初代ゼットンの記述よりも簡略化。バット星人が帰マンを羽交締めにしたり、MATの援護があったりしたはず)。

防御能力の有無は確認不可(使えないのか、使わないのか)。ウルトラマンの戦闘パターンへの知識は皆無(バット星人が恐らく司令塔だったのだろう)。やはり、養殖と呼ばれてもしょうがないのかもしれない。初代ゼットンウルトラマンを倒し、防衛組織にやられた。二代目ゼットンは防衛組織の戦力を倒し、ウルトラマンに敗れた。

防衛組織はそれこそ、壊滅的な打撃でなければ、結構やられることはあるので、功績の面から見れば、やはり『ゼットン』の名を冠するには二代目には荷が重かったのでしょう。その重みの所為かどうかはしりませんが、角がぷらーんです。明らかにやる気がなさげ。もう少し、カッコいいゼットンだったら、子供に与えるイメージも違ったのかもしれない。造形って大事。

ちなみに、パワードゼットンウルトラマンパワードを苦戦させ、半ば相打ちの形(パワードはゼットンを倒すのに、傷ついた身体でメガスペシウム光線を三発も放ったため、エネルギーが尽きてしまった)に持ち込みますし、マックスゼットンはマックスギャラクシーなんて使われなければ勝てました(このゼットンは、マックスとゼノンを相手にしていたため、二代目とは逆に一対二の形)。メビウスではマケット怪獣とメビウスに(一対三で)虐められましたが、マケットメビウスは倒していますし、マケットの横槍が無ければミライ君もマケットメビウスの二の舞だったでしょう。
ウルトラギャラクシーは見てないのでなんとも。

そう考えると、数の上で勝っていながら、勝てなかった二代目ゼットンは、やはり一番ダメなのかもしれません。まぁ、二対一とはいえ、『MATの援護』もありましたから、二代目ゼットンが数の上で勝っていたとは一概には言えないのかもしれませんし、
、二代目が帰マンと戦ったとき、帰マンの能力がゼットン戦でのウルトラマンのそれよりも高かったのかどうなのかという点もあります。相手が悪かったという可能性も。帰マンの場合は先輩が倒された"前例"もありますので、ゼットン対策も少しあった可能性があります(前述のウルトラハリケーンの可能性など)。

というわけで、結論としては二代目ゼットンはそれなりの実力はあるが、『ゼットン』としてはやはり役者不足だったのだろう。ウルトラマンを、たとえ一時的にでも圧倒しなければ『ゼットン』の称号は似合わない。勝ち負け関係なく、攻撃的なインパクトを与えられなかった時点で、二代目は『ゼットン』にはなれなかった。